1946年日本生まれ 現在日本在住
折元立身は、70年代から、世界中で旅を続けながらさまざまなナンセンスなパフォーマンスを行ない、それを写真に記録してきた。その精神は一種のダダイズム的なナンセンスさとユーモアを持ち、たまたま居合わせた観客に多くの興味と戸惑いと、笑いを誘発してきた。自分自身を作品の一部としてコミュニケーションにかかわる発表を行ない、特にヨーロッパで注目され、長らくドイツに在住した。
近年は、アルツハイマーを患った実母との生活を「アート・ママ」シリーズとして写真作品化している。巨大な靴を履いたり、タイヤを首にかけた姿で登場する老婆はユーモラスで、作家の、母に対する愛情も感じられるとともに、高齢化社会で家族と共に生活していくことについて、ポジティブな提言を行なっているとも受け取れる。
2000年に東京の原美術館で個展開催。2001年ヴェネチア・ビエンナーレ(アペルト展)に招待参加。
横浜トリエンナーレでは、膨大な数の一連の写真作品を一挙に展示するほか、「アート・ママ」シリーズをクイーンモールに大懸垂幕で、また元町商店街などにポスターで展示することを検討中。さらにイベントとして、代表作である「パン人間」パフォーマンスを行なう予定である。 |