7月16日金曜日、連続講座「アートとコミュニティ」第3回目が
ヨコハマ創造都市センターにて開催されました。
平日にも関わらず、多くの方が聴講に来てくださいました。
本当にありがとうございます。
さて、今回のゲストは首都大学東京システムデザイン学部教授でいらっしゃる
長田謙一さんです。
長田先生は、比較芸術・デザイン史、美術教育等を含む近・現代の
「美術と社会」に関する多元的芸術学の研究者である一方、
「Wi-CAN 千葉アートネットワークプロジェクト」を
千葉大学の学生と共に行うなど、現場でも活躍なさっています。
また、対談者としてお招きした山野真悟さんは、
NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長として、
横浜市黄金町のアートによるまちづくりに日々取り組んでいらっしゃいます。
今回の講義は、まず山野さんから、アートによるまちづくり事例として、
ご自身でも実地調査をされているアジアの事例をご紹介頂きました。
その後長田先生にバトンタッチし、連続講座のテーマでもある
「アート」と「コミュニティ」に関連する言葉についてのご説明と、
アート史の文脈の中で何故コミュニティの要素が発生してきたのかについて、
3つの側面を提示され説明をされました。
「美術館からまちへ」
「アートと社会/政治の関係」
「アートと、【参加】という行為についての関係」
の3つの側面から、アートとコミュニティという異なる文脈をもつ
2つの要素がどのように現在に至ったのかについて、
理論的なお話がありました。
途中、山野さんも影響を受け、福岡でのプロジェクトでも招いたという
アーティスト集団「Wochenklausur(ヴォッヘンクラウズール)」の例を出され、
「何により、それを美術たらしめるのか?」という問いについて言及されました。
最後に会場からの質問コーナーとなりましたが、
「Wi-CAN千葉アートネットワークプロジェクト」についての話を伺いたいとの
リクエストには、実際のスライドを用いてご説明されました。
終了時間を超えての講義になりましたが、
最後は山野さんとのディスカッションで幕を降ろしました。
お二人ともアートププロジェクトの現場で、ボランティア等含め
様々な人々と活動をなさっています。
今回のように、「アート」と「コミュニティ」の関係を
理論として聞く事は、サポーターの皆さんにも、
新鮮に感じるお話だったのではないでしょうか。