ザオ・ザオ(赵赵)、イアン・チェンは、日本で初めて本格的に紹介される近年活躍の著しい若手アーティストです。
ザオ・ザオ(赵赵)の《プロジェクト・タクラマカン》は、作家の出身地であり、たびたび民族問題の舞台となるタクラマカン砂漠の真中に、冷蔵庫を運んで配線し、冷えたビールを飲むという行為を映像にした作品です。ユーモアと壮大なスケールで、かつてシルクロードで様々な物や人、文化が行き交った歴史や、現在の孤立した状況などについて思いを馳せます。
また、イアン・チェンは、管理され閉じられた世界での意識の芽生えをテーマにした映像作品《使者は完全なる領域にて分岐する》を展示します。プログラミングにより様々な状況がリアルタイムにシミュレーションされて映し出され、神の使いに見立てられた柴犬達が画面内で衝突と変容を繰り返し、予期せぬストーリーを紡ぎ出します。
ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」では、38組のアーティストの作品と1プロジェクトを通して、世界の「接続」と「孤立」の状況について様々な角度から考えます。