2020.10.11
ヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」は、新型コロナウイルス感染症の影響により世界中で多くの催しが中止となるなか 2020年7月17日(金)に開幕し、様々な工夫と万全な対策を講じ、78日間の会期を経て、10月11日(日)に無事閉幕いたしました。
アーティスティック・ディレクターのラクス・メディア・コレクティヴより、皆さまのご来場とご協力に対し、心より御礼申し上げます。
世界は変わり、誰もが大切な存在になった
ラクス・メディア・コレクティヴ
この文章を書いている傍ら、世界では、公的な(そして私的な)倫理観について議論が白熱しています。このような時代にあって、わたしたちの未来を指し示すコンパスとは、どのようなものなのでしょうか?何かを決断し、処置を検討する際、わたしたちは公平性にも微妙な差異が存在するという前提で、平等という概念を創造的にとらえ直すことから始めるべきなのでしょうか。それともこれまで通りに、文化的に優位な考え、慣習やしきたりを守るべきなのでしょうか。
ヨコハマトリエンナーレ2020は、ある意味、世界の中のわたしたちと、世界の中で相互に依存するわたしたちの存在を明らかにする原理のようなものを実践する場だったとも言えます。わたしたちはヨコハマトリエンナーレ2020をこれらの課題を考える機会としてとらえました。そして、その応えを大勢のプロタゴニスト(主人公)たちとともに想像する旅に出ることができました。その道中で「トリエンナーレ」というものが、世界とつながり、討議するプロセスを維持するためにきわめて重要であることを知りました。わたしたちの関わりをとおして、横浜のみなさんにこの感覚は届いたでしょうか。みなさんにはぜひこの感覚を持ち続けてほしいと願っています。
さようなら。また2023年にお目にかかりましょう。次回は、客人として対話に加わることができれば幸いです。
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