第8回横浜トリエンナーレ(「ヨコハマトリエンナーレ2023」) 開催概要
- アーティスティック・ディレクター
-
リウ・ディン(劉鼎)[アーティスト、キュレーター]
キャロル・インホワ・ルー(盧迎華)
[美術史家、キュレーター] - 会期
-
2024年3月15日(金)から6月9日(日)[約80日間]
- 会場
-
横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1) ほか
※横浜美術館は大規模改修工事に伴い休館中。 第8回横浜トリエンナーレ(「ヨコハマトリエンナーレ2023」)でリニューアルオープンします。 - 主催
-
横浜市
(公財)横浜市芸術文化振興財団
NHK
朝日新聞社
横浜トリエンナーレ組織委員会
アーティスティック・ディレクター
リウ・ディンとキャロル・インホワ・ルーは、アーティスト(リウ)と美術史家(ルー)の二人組です。2007年より共同キュレーションを開始し、北京を拠点に、ヴェネチア、光州、イスタンブール、釜山など、世界の国際展で活躍しています。
変化の激しいこの時代にあって、二人は、時に個人の小さな営みに目を向け、また時に歴史の転換点を振り返って、そこに今日を生きるための知恵を見出します。東洋の思想からグローバル化が加速する21世紀の暮らしまで、時代や地域を超えて、二人はアイデアを探し求めます。
横浜トリエンナーレは前回、初めて海外からADを迎えました。わたしたちはいま、コロナ禍や戦争によって、世界が否応なくひとつながりであることを実感しています。第8回となる今回も、前回に引き続き海外よりADを迎え、国際的に活躍するお二人と共に、人と文化が行き交う港町ならではの、世界へと開かれたトリエンナーレを目指します。
リウ・ディン(劉鼎)
アーティスト、キュレーター。
1976年、江蘇省常州市生まれ、北京を拠点に活動。
中国の近現代史における文化、芸術、政治の影響関係に関するリサーチをもとに、テキストや写真、インスタレーション、絵画、パフォーマンスなど様々なメディアによる作品制作のほか、執筆活動や、展覧会企画を行う。
主な個展に「Reef: A prequel」(ボンネファンテン、マーストリヒト、2015年)。
主な国際展出品に、釜山ビエンナーレ(2018年)、イスタンブール・ビエンナーレ(2015年)、ヴェネチア・ビエンナーレ中国館(2009年)。
主なグループ展に「Discordant Harmony」(アート・ソンジェ・センター、ソウル、他巡回、2015-16年)。またテート(ロンドン)のオンライン・フェスティヴァル「BMW Performance Room 2015」などに参加。
キャロル・インホワ・ルー (盧迎華)
美術史家、キュレーター。
1977年、広東省潮州市生まれ、北京を拠点に活動。
北京インサイドアウト美術館での主な展覧会企画に「Wang Youshen: Codes of Culture」(2022年)。
2012-15年、OCAT(深圳)アーティスティック・ディレクター兼チーフ・キュレーター。
光州ビエンナーレ(2012年)コ・アーティスティック・ディレクター。
『Frieze』への寄稿のほか、審査員として「Tokyo Contemporary Art Award」(2019-22年)、「Hugo Boss Asia」(2019年)、「ヴェネチア・ビエンナーレ金獅子賞」(2011年)などを歴任。
2013年、テート・リサーチ・センターのアジア太平洋フェローシップ・プログラム客員研究員。
共同キュレーションの実績
2007年より北京を拠点に共同でキュレーションを開始。
近年の主な展覧会企画に「Notes: Chinese Artistic and Intellectual Voices from the End of the Twentieth Century」北京、2022年、トランス東南アジア・トリエンナーレ「Sounds as Silence: The Academic Value of Life」広州、2021年、安仁ビエンナーレ「Crossroads」安仁、2017年、深圳彫刻ビエンナーレ「Accidental Message: Art Is Not A System, Not A World」 OCAT、深圳、2015年、「Little Movements: Self-practice in Contemporary Art」第1回:OCAT、深圳、2011年/第2回:ムセイオン、ボルツァーノ、2013年/第3回:国立アジア文化殿堂、光州、2015年。
新たな「みなとの祝祭」を、世界に届ける
今から21年前、横浜トリエンナーレは、タイトルに「メガ・ウェイブ」をうたい、「市民に開放された巨大な祝祭」とのコンセプトを掲げて出発しました。以来横浜トリエンナーレは、一言でいうなら、波が打ち寄せる「みなと」で行われる人々の「祝祭」を長くその理念としてきたのです。
20年の節目を過ぎたいま、横浜トリエンナーレは、あらためて「みなと」と「祝祭」の意味を捉えなおし、更新したいと考えます。
人と人との豊かな出会いをもたらすと同時に、異質なものとの衝突をはらむ「みなと」。共感の輪を広げる可能性と、集団的な熱狂のあやうさをあわせ持つ「祝祭」。
グローバリゼーションが進展し、友情と共に争いが生まれる今日の世界に、わたしたちは、どのような新しい「みなとの祝祭」からのメッセージを届けることができるでしょうか。
第8回展も、前回に引き続き海外よりアーティスティック・ディレクターを迎え、アートを通じた世界との対話を続けて行きます。