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イベント情報詳細 Event Information

鶴見大学×横浜美術館美術情報センター ひろがる源氏 つながる古地図

鶴見大学と横浜美術館美術情報センターは、「ひろがる源氏 つながる古地図」を開催します。同大学図書館所蔵の「『源氏物語』に関わる古写本や版本(前期)、また古地図(後期)などの貴重書の展示を通して、ヨコハマトリエンナーレ2017のテーマである「孤立」と「接続性」を読み解きます。 

8月4日(金)から9月13日(水)の前期には、写本によって限られた立場の人々の間で読み継がれた『源氏物語』が、版本というメディアを通じてさまざまな大衆文化に広がっていく様子を、鎌倉時代以降の古典籍で紹介します。
9月15日(金)から11月5日(日)の後期には、西洋と東洋および日本の世界観が変容してゆく在り様を、16世紀以降の古地図で紹介します。

前期は、伝冷泉為相筆『源氏物語』「須磨」巻(古写本、鎌倉時代後期)、後期は、イエズス会士の地図製作者ティセラによる「日本図」などを展示する予定です。展示点数約35点。

なお、本展は、図書館学・情報学・書誌学の専門コースを有する鶴見大学と、美術専門図書室である横浜美術館美術情報センターとの連携事業として実施します。鶴見大学文学部ドキュメンテーション学科の授業「特別実習I」を履修する学生が、展示資料の準備や会期中の展示品解説などを行います。
また、横浜美術館美術情報センターは、横浜美術館の中にある美術専門の図書室として、〈モノ〉としての資料の価値に着目し、図書室機能の充実を目指してきました。  

会場は横浜美術館美術情報センター、入場は無料です。会期は8月4日(金)から11月5日(日)まで(前期・後期、休館日あり)。


図版解説

前期「ひろがる源氏」

■『源氏物語』「明石」巻 奈良絵本  *1

奈良絵本(ならえほん)とは、15、6世紀~17、8世紀(室町時代後・末期~江戸時代前・中期)に作られた、彩色絵入り写本のこと。本品は『源氏物語』「明石」巻の奈良絵本。17世紀頃の制作。上質の和紙に、流麗な筆致で本文を写し、多色濃彩の美麗な挿絵を添えた豪華本。

■源氏香図(げんじこうのず)*2

香道における組香(くみこう)のうち、5種類の香をかぎ分けるもの。香が同じか異なるかという組み合わせが52種類となるため、源氏物語54巻のうち、最初と最後の「桐壺」「夢浮橋」巻とを除いた、52巻の巻名を当てはめて、呼称とした。5本の縦線が5種類の香を示し、同香のもの同士を横線でつないで示す。本品はその香の図に、各巻にちなんだ挿絵を添えたもの。例えば「わか紫」(若紫)巻では籠から飛んでいった雀を描くなど。

後期「つながる古地図」

■ティセラ「日本図」1595年版(銅版・オルテリウス『地球の舞台』掲載)*3  

ポルトガルのイエズス会士でスペイン王室の地図製作者、ルイス・テイセラ(Luis Teixeria・1564-1604)による日本図。現ベルギー、アントワープの地図製作者アブラハム・オルテリウス(Abraham Ortelius・1527-1598)のもとに送られ、『地球の舞台(THEATRVM ORBIS TERRARVM)』1595年版に掲載される。形の整った日本図としては西洋ではじめてのもの。日本の位置は経度で4程の誤差しかなく、東西の幅もほぼ正しく表されている。Farima(播磨)、Vigo(備後)等の国名の他、都市名も記されるが、そのほとんどが布教活動の中心となった九州に見られる。なお、『地球の舞台』は天正遣欧使節が日本に持ち帰ったという。

■本朝図鑑綱目(流宣〈りゅうせん〉日本図)*4

貞享4年(1687)江戸・相模屋太兵衛刊。貞享・元禄・宝永頃(1688-1711)に活躍した浮世絵師、石川流宣(とものぶ・生没年未詳)による日本図。波打つような海岸線と彩色の美しさが特徴的。地図としての正確さより、絵画的な要素が強く、富士山をはじめとする名山、江戸、名古屋、熊本等の諸城、海路行き交う船(中国船も見える)等が画かれる。また、交通路に詳しい他、武鑑のごとく諸藩藩主名と石高を載せる等実用的な面がある一方、羅列(羅刹)国や韓唐(雁道)と言った伝説上の島を描いている。

開催日 前期「ひろがる源氏」 8月4日(金)-9月13日(水) 後期「つながる古地図」 9月15日(金)-11月5日(日)
開催時間 ヨコハマトリエンナーレ2017開場時間に準ずる
会場 横浜美術館美術情報センター
参加費/入場料 無料
主催 鶴見大学、横浜美術館美術情報センター
お問合せ ハローダイヤル 03-5777-8600(8:00-22:00)