会場探訪 vol.2 : 新港ピア
トリエンナーレ2008のメイン会場は、3つあります。
1. 新港ピア
2. 横浜赤レンガ倉庫1号館
3. 日本郵船海岸通倉庫 (BankART Studio NYK)
2、3共に港ヨコハマの臨港地区において、古くから港湾拠点として活躍してきた歴史を持つ建物です。現在はリノベーションされ、観光・文化施設等として活用されています。
では、1の新港ピアはどうでしょうか。
ご存じないかたがほとんどでしょう。トリエンナーレのために新しく建設される展示場で、今まさに大工事中です。今回は、「新港ピア」についてご説明します。
展示場完成予想図はこちら。
高低差のある4区画で構成される予定で、現在海側から2区画目まで骨組みができています。
内部の様子です。
天井の高さは約12メートルです。トップライトといって、天井から光をたっぷりと取り入れるつくりになっています。
さて、この「新港ピア」は、「新港ふ頭」の突端に建築されています。新港ふ頭は、古くから横浜の港湾業を支えてきた重要な拠点で、ほかの2会場と同様に、横浜ならではの歴史を持っています。
工事前に掘り返したところ、歴史の一部が出てきました。これは昔の鉄道レール跡。船に荷物を運び込むため、新港ふ頭の先まで電車が走っていたのです。
これは当時の駅のプラットホーム跡。レンガが敷き詰められていたようです。
そしてなにより、新港ふ頭のシンボルといえるのが、このハンマーヘッドクレーン。
歴史の移り変わりを、じっとここで見守り続けてきました。
今回のトリエンナーレのテーマは「TIME CREVASSE タイムクレヴァス」。
歴史のうえに新港ピアがあります。ときの裂け目を意味するクレヴァスを覗き込み、現在・過去・未来、時間を越えるメッセージを、横浜トリエンナーレで感じてみてください。
ちなみに、ハンマーヘッドクレーンに近いところにカフェができる予定です。
ここで海を眺めながら、ちょっと一息ついてみるのもいいですね。ついでに嫌なこともクレヴァスに投込んでいってもいいですよ!